AIMP3 Build 950 RCバージョンリリース1

AIMP3 Build 950 RC1

音がいいAIMP3が、ついに、RC1をリリースし、メジャーバージョンリースの準備に入った。
少し前に内部エンジンの微調整を行なっていたようで、AIMP 3.00.934 Beta 5あたりから、極端な音質変化があり、グラフィックイコライザーの効き方が、少し変化していて、これまで設定していたパラメータでは、強く効きすぎてしまう傾向にあった。
AIMP3自体に組み込まれているエンジンなので、明らかに内部エンジンの改良だろう。

今回のバージョンは、メジャーリリースの第1号候補となるRC1だ。
先に紹介した、Beta5では、音の強弱がばたついた感じで、これでは、いただけないと考えて、しばらくは、様子見かと思っていたのだが、落ち着いて開発ができる環境になったのだろうか。今回のバージョンでは、これまで指摘していた曲を切り替える際のノイズ発生に関しても、ほとんど気にならないレベルに仕上がっている。音源によっても差があるのだが、USBオーディオ等を使っていると、プログラム終了時や、曲を切り替えたりすると、バッファーに溜まった分の楽曲が、再生されてしまうといった不具合があったわけだが、それに関しても修正されている。
ライブラリー機能に関しては、動作も安定してきており、オーディオライブラリーのオプションから「追加ファイルを自動的にデータベースに追加」とすると、自動更新を選ぶことができる。(自動更新利用に関しては、過去のデータベースは、一度削除して読みなおすようにしたほうが良い。)
初期版では、このライブラリー機能が、まともに動作しなかったので、安定して使えるようになった点に関しては、おおいな進歩である。
加えて、タグエディタ機能上から、アルバム・アートのネット検索が出来るようになり、数点検索してみた限りに於いては、比較的良好に検索されており、指定した数の候補の中から、選び、楽曲ファイルに埋め込むことが可能になった。惜しいことに、アートワークに関しては一部で互換性がなく、AMAZONからダウンロード購入した楽曲の画像がみられなかったりと、少し、互換性に欠ける面もあるので、全てに於いて、完璧というわけではない。
機能の詳細に関しては、Main Featuresで紹介されているので、そちらの方に話題は譲ることとして、
主だった改良は、FoobarやMusicBeeにあわせて、TAG関係の改良や、ネットラジオへの対応があげられているが、Full Change Logを参照すると、無数のバグフィックスがされているようだ。
果たして、TAGエディターは、使い物になるかどうかだが、メインにAIMP3を使っているユーザー以外は、今のところ手は出さないほうが、賢明ではなかろうか。使い方もメニューからタグエディタをいちいち呼び出してファイルを指定しないとならないので、使いにくい。一方、EXPLORERのエクステンションとして、AIMP3を呼び出すことが可能になっている。そちら経由で、楽曲ファイルをマウスの右クリックで呼び出して使うことができるので、そこから、タグエディタを呼び出して、アルバム・アートに相当する空白の表示窓を右クリックすると、画像検索という選択肢が表示される。そのまま検索ボタンを押せば、自動的に検索して、候補を表示してくれる。これを、適用する場合は、楽曲ファイルへの埋め込みが可能である。しかし、埋め込み以外の選択は行えず、別のファイルにアウトプットすることができない。もし、画像のみを取得したい場合などは、画像の横にURLをクリックすることにより、標準ブラウザー上に画像が表示されるので、それを、ドラッグするなり、右クリックで画像を保存する事になる。
筆者のおすすめとしては、画像は、楽曲の入っているディレクトリへ、手動でfolder.jpgなどとして保存して使ったほうが、安全であろうと考えている。
まだまだ、未完成としての位置が、拭い切れないソフトなのだが、こういった細部の改良は、次第にまともになってきている。

このソフトの大きな長所としては、音質の良さで、従来版のFoobar2000や、最近、少しふるわないMusicBeeよりもはるかに艶やかな、音がするソフトだ。こういった面を差し引きすれば、いまのところ、充分満足できるレベルに達したと、考えられなくもない。これまでの不都合を解消し得る価値は、このソフトにはある。ロシア製というだけで、なんとなく、イメージが怪しくて、いかついといった印象を持つユーザーもおおいと思うのだが、音楽に関しては、たくさんの音楽家を輩出しているだけに、彼らの耳を信じても、なんら不都合はなさそうだ。(前回のバージョンは、改悪になっており、いささか、いただけない存在ではあったが。。)
現在の印象としては、AIMP2のほうがいい音するよ!!といったことを忘れさせてくれるほどの音質向上を成し遂げているように感じる。最近急に日本で話題に取り上げられた若手女性ピアニスト:ユリアンナ・アヴデーエワあたりや、ブーニンあたりも、ロシア圏の人なので、彼らの耳は、相当肥えていると見ても、あまりおかしな話ではない。
使い勝手は、文化の違いなのか、今ひとつなところがあるが、やはり、今のところ、1番良い音がするサウンド・プレーヤーであるとしても、決して過言ではないだろう。
最近のトピックスとしては、Foobar2000のメジャーバージョンリリース、まあ、1.1.9なので、本当は、1.2.0くらいで、メジャー、2.0.0あたりで、フルメジャーチェンジとなるが、一応のところ、マイナーチェンジとするには、大きな改良を行なっているので、Foobarの公式ホームページでは1.1.7,1.1.8あたりのバージョンアップは、メジャー扱いとなっているようだ。
Foobar2000については、また別の機会に紹介しなくてはならないと思っているが、どうしたことか、全くふるわなかったFoobar2000も、内部エンジンの改良により、16bit Floating-point format WAVの実験的な実装はじめ、以前のFoobarではなくなってきている。
また、便利なソフトで、音質も、Foobarよりも良かったはずのMusicBeeは、どうも、スランプに陥ったのだろうか。そこそこの音は出しているのだが、なんだか、ふるわない気がしてならない。

(※音質に関しては、筆者の環境に於ける、主観的なものなので、ぜひ、ご自分の耳で確かめてみてほしい。)

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